【ハンドメイド】委託販売とネット販売どっちが正解?現役作家の失敗から学ぶ利益の出し方
こんにちは。
ハンドメイド作家のすずです。
今回のテーマは【ハンドメイド】委託販売とネット販売どっちが正解?現役作家の失敗から学ぶ利益の出し方です。
ハンドメイド作家として活動していると、必ず一度は悩むのが「委託販売とネット販売、結局どっちがいいの?」 という問題ではないでしょうか。
私自身どちらも経験してきましたが、正直に言うと失敗してしまったこともあります。

どんな失敗!?
この記事では
- 委託販売とネット販売のメリット・デメリット
- 同じ価格で販売した場合の手数料の違い
- 実際に手元に残るお金の差
- 利益を出すための考え方
を現役ハンドメイド作家のリアルな視点で、失敗談も含めてお話していきます!
これから販売方法を決めたい方、今のやり方にモヤモヤしている方の参考になれば嬉しいです。
ハンドメイド販売の主な方法は2つ
ハンドメイド作品の販売方法は、大きく分けて以下の2つです。
雑貨店・カフェ・ギャラリー・委託ショップなどに作品を預けて販売
minne、Creema、BASE、STORES、BOOTH、自家通販などのオンライン販売
それぞれに向き不向きがあり、「どちらが正解」というより目的とステージによって正解が変わるのが現実です。次の項目では、委託販売とネット販売、それぞれのメリットとデメリットを挙げていきます。
委託販売のメリットデメリット
それでは早速、委託販売のメリットデメリットを深掘りしていきます。
実物を見てもらえる強み
委託販売の最大のメリットは、お客様が作品を実際に手に取って確認できることです。
ハンドメイド作品は既製品と違い、素材や作りに個性がある分、写真だけでは魅力が伝わりきらないことも少なくありません。例えば、
- 触ったときの質感
- 実際のサイズ感や重さ
- 写真では分かりにくい微妙な色味
こういった要素は、実物を見て初めて「しっくりくる」「思っていたより可愛い」と感じてもらえるポイントです。
特にアクセサリーや布小物、ぬいぐるみなどは、「写真で見るより実物のほうがいい」と言って購入されるケースも多く、委託販売ならではの強みだと感じています。
また、実店舗ではお客様が比較しながら選ぶことができます。他の商品と並んだ状態で見てもらえることで、デザインや色使いの良さが際立ち、思わぬ衝動買いにつながることもあります。

一目惚れで買ってもらえたら嬉しいね
集客をお店に任せられる
委託販売の大きなメリットのひとつが、集客をお店に任せられることです。
ネット販売では「どうやってお客さんに見つけてもらうか」が最大の壁になりますが、委託販売の場合はお店自体に集客力があるため、集客に悩むことがありません。
雑貨店やセレクトショップ、カフェ併設の販売スペースなどは、そのお店の雰囲気や世界観が好きなお客さんが自然と集まる場所です。
そのため、作家側が積極的に宣伝をしなくても、作品を見てもらえるチャンスが生まれます。
SNSの運用が苦手…
写真をきれいに撮るのが難しい…
投稿や宣伝に時間と労力をかけられない…
こういった悩みを持つ作家さんにとって、委託販売は特に心強い選択肢です。
作家としての実績になる
有名店や人気店への委託販売経験は、ハンドメイド作家として活動していく上で大きな実績になります。ただ作品を作って販売しているだけではなく、「第三者から選ばれた作家」であることを示せるからです。
実際に委託販売をすると、
〇〇(店舗名)にて委託販売中
人気セレクトショップで取り扱い実績あり
といった形でプロフィールやSNS、ネットショップの紹介文に記載できるようになります。これは初めて作品を見るお客様にとって、安心してもらいやすいポイントです。
特にネット販売では「この作家さん、ちゃんとしているのかな?」という不安を持たれがちですが、委託実績があるだけで信頼感が一段上がります。
また、委託経験は次の委託につながる武器にもなります。新しいお店に応募する際、「すでに委託経験がある」「一定期間、継続して販売していた」という点は、ショップ側にとっても安心材料です。
販売手数料が高い
委託販売における最大のデメリットは、販売手数料が高いことです。
作品が売れたとしても、その売上のすべてが作家の収入になるわけではありません。
委託販売の手数料相場は、売上の30%〜50%、中には60%というケースもあります。
例えば、3,000円の作品が売れた場合、手数料が40%であれば1,200円が差し引かれ、作家の手元に残るのは1,800円です。
一見すると「それでも1,800円入るなら悪くない」と感じるかもしれませんが、ここからさらに
- 材料費
- 梱包資材費
- 制作にかかった時間
- 納品の発送費や交通費
などを差し引く必要があります。

売れても利益は雀の涙…
その結果、思っている以上に利益が残らないというケースは珍しくありません。特に制作時間が長い作品ほど、時給換算するとかなり厳しい数字になることもあります。
売れなくてもお金はかかる場合がある
委託販売では、作品が売れなくても費用が発生する場合がある点にも注意が必要です。
委託先の条件によっては、売上とは別に以下のような費用がかかることがあります。
- 月額の委託料
- 棚やボックスのスペース代
- 契約更新時の更新料
これらは、たとえ1点も売れなかった月でも支払う必要があります。そのため、売上がゼロ、もしくは少額だった場合、その月はそのまま赤字になってしまう可能性があります。
特に初心者のうちは、「置いておけばいつか売れるだろう」と楽観的に考えてしまいがちですが、実際にはお店との相性や立地、客層によって売れ行きは大きく左右されます。
委託販売を始める際は、売れたらいくら入るかだけでなく、売れなかった場合にいくら出ていくかを必ず確認しておきましょう。
価格を自由に決められないことも
委託販売では、作品の価格を必ずしも作家が自由に決められるとは限らない点もデメリットのひとつです。委託先のお店にはそれぞれ客層や価格帯があり、それに合わせた販売を求められることがあります。
実際に委託の相談をすると、「このお店ではこのくらいの価格帯が動きやすいです」「あまり高い商品は売れにくいので置けません」といった形で、価格について提案や制限を受けるケースは少なくありません。
一見するとアドバイスのように感じますが、その価格帯に合わせた結果、原価や制作にかかる時間、労力に見合わない価格設定になってしまうこともあります。
価格を下げるということは、作家さんにとって大きな負担になります。
それでも「委託を続けたいから」「せっかく声をかけてもらったから」と無理をしてしまい、結果的に消耗してしまう作家さんも少なくありません。
委託販売を検討する際はその価格で本当に続けられるか、自分の制作ペースや生活に無理がないかという視点で、冷静に判断することが大切です。
ネット販売のメリットデメリット
それでは次は、ネット販売のメリットとデメリットについてです。
手数料が比較的低い
ネット販売の大きなメリットのひとつが、手数料が比較的低いことです。
委託販売では売上の半分を手数料で持っていかれてしまうこともありますが、ネット販売ではそれに比べて負担がかなり軽くなります。
代表的なネット販売サービスの手数料は、以下の通りです(※概算)。
- minne:約10%前後
- Creema:約11%
- BASE:6.6%+決済手数料
- STORES:約5%前後
サービスによって多少の違いはありますが、委託販売と比べると、手数料の差は一目瞭然です。例えば、同じ3,000円の商品が売れた場合でも、委託販売(手数料40%)なら手元に残るのは1,800円ですが、ネット販売(手数料10%)なら2,700円が残ります。
この差は1点だけでも大きく、販売数が増えるほど最終的な利益に大きな差となって表れます。また、手数料が低いことで
- 原価や制作時間をしっかり価格に反映できる
- 無理な値下げをしなくて済む
- 長期的に作家活動を続けやすくなる
といったメリットもあります。
価格・売り方を自由に決められる
ネット販売は価格や売り方をすべて自分でコントロールできます。委託販売ではお店の方針や客層に合わせる必要がありますが、ネット販売ではその制約がほとんどありません。
作品の価格設定からはじまり、一度に販売する数量、セールやキャンペーンの開催などを作家自身が決めることができます。
この自由度の高さは、利益を意識した販売をしやすいという点で非常に重要です。材料費や制作時間、手数料を計算した上で「この価格なら無理なく続けられる」というラインを自分で守ることができます。
また、ネット販売では状況に応じて柔軟な調整も可能です。
- 原価が上がったら価格を見直す
- 繁忙期だけ数量限定で販売する
- 反応を見ながら価格や売り方を微調整する
こうした判断を自分のタイミングで行えるのは、ネット販売ならではの強みです。
世界に向けて販売できる
ネット販売の大きな魅力のひとつは、販売できる範囲が圧倒的に広いことです。
実店舗での委託販売は、どうしても来店できる人に限られますが、ネット販売であれば地域の制限はほとんどありません。
日本全国はもちろん、設定次第では海外のお客さんにも作品を届けることができます。
地方在住の作家さんでも、住んでいる場所に関係なく活動できるのは、ネット販売ならではの強みです。実際に、
- 近くに委託できるお店が少ない
- イベントや展示に頻繁に出られない
- 人通りの多い場所での販売が難しい
といった環境でも、ネット販売なら平等にチャンスがあります。
また、ネット上では検索やSNSを通じて、自分の作品を探している人に直接届けられるのも大きなポイントです。
「たまたま立ち寄った人」ではなく、「欲しいと思って探している人」に見つけてもらえるため、購入につながりやすいケースもあります。
さらに海外からの注文が入ると、自分の作品が国を越えて届くという実感が持てるようになり、作家活動のモチベーションアップにもつながります。

世界に認められた感
集客がとにかく大変
ネット販売における最大の壁は、やはり集客です。
実店舗であれば通りがかりのお客さんが自然と目にしてくれますが、ネット上ではそうはいきません。ショップを開設し商品を並べただけでは、ほとんど誰にも気づかれないのが現実です。
そのため、SNSでの発信や投稿の継続やフォロワーとの交流など、自分から知ってもらうための行動が必要になります。しかし、毎日発信していてもすぐに結果が出るとは限らず、頑張りと反応が比例しないことも多々あります。

厳しいよね
本来は「作品を作ること」に集中したくても、実際には宣伝、分析、投稿内容の企画など、作る以外の仕事がどんどん増えていくのがネット販売の現実です。この負担に疲れてしまい、途中でやめてしまう人も少なくありません。
写真・文章スキルが強く求められる
ネットでは、作品を実際に手に取ってもらうことができません。そのため、お客さんが判断材料にするのは、画面に表示される写真と文章だけです。
写真が暗かったり、サイズ感が伝わらなかったり説明が不足しているだけで、「よく分からないからやめておこう」と離脱されてしまいます。どんなに丁寧に作った作品でも、魅力が伝わらなければ存在しないのと同じになってしまうのです。
また、写真撮影や文章作成は慣れるまでに時間がかかります。
最初は思うように撮れず何度も撮り直したり、説明文を書いては消したりと試行錯誤の連続です。それでもすぐに売れるとは限らず、「頑張っているのに売れない」という状況が続くと、心が折れやすいポイントでもあります。
比較されやすく、価格の判断をされがち
ネット販売では、購入者が簡単に他の商品と比較できる環境にあります。
検索すれば似たような作品や同ジャンルの商品がずらりと並び、価格や見た目だけで判断されてしまうことも珍しくありません。
特にハンドメイドや個人制作の場合、材料費や制作時間を考えると安売りはできません。しかし、背景や想いが伝わらなければ「高い」「他と何が違うのか分からない」と感じられてしまうこともあります。
その結果、価格競争に巻き込まれたり自分の価値をどう伝えればいいのか悩んだりと、売ること以上に考えることが増えてしまうのもネット販売の難しさです。単に商品を並べるだけではなく、世界観やストーリーまで含めて伝えていく必要があります。
私の失敗談

私自身「これは失敗だったな」と感じた経験があります。それは有名百貨店で作品を委託し、展示販売していただけるイベントに参加したときのことです。
百貨店という場所柄、普段はなかなか作品を見てもらえない層の方にも届くかもしれない、たくさんの人の目に触れるチャンスだと思い、期待を込めて参加しました。実際に、多くの方に作品を見ていただくことはできたと思います。
しかしふたを開けてみると、実際に購入してくださったのは普段ネット販売でよく購入してくれているリピーターさんだけでした。新しいお客様との出会いを期待していた分、少し拍子抜けしたのを覚えています。
ここで問題だったのが、百貨店イベントの手数料です。
このイベントでは、売上の55%が手数料として差し引かれる仕組みでした。結果として約15万円の売上がありましたが、手元に残ったのはおよそ8万円ほど。売上の半分以上が百貨店側に渡る計算になります。
「どうせリピーターさんに購入していただくのであれば、ネット販売にしておけばよかったな」と後から思いました。もちろん、お客様はそんな事情を知るはずもありませんし、購入していただけたこと自体は本当にありがたいことです。ただ、コストや目的をもう少し冷静に考えるべきだったな…と少し後悔が残りました。
この経験から、たくさんの人に見てもらえる場所=必ずしも売上につながる場所ではないということ、そして出店や参加の際には、手数料や目的をしっかり考えることの大切さを学びました。

考えなきゃいけないことが沢山あるんだね
利益を出すために考えるべきこと
作品を販売する上で価格設定はとても重要なポイントです。
なんとなく周りの価格に合わせてしまったり、「これくらいなら買ってもらえそう」という感覚だけで決めてしまうと、思った以上に利益が残らない、むしろ赤字になってしまうこともあります。長く活動を続けていくためには、感覚ではなくきちんと数字で考えることが欠かせません。
原価と手数料を把握した上で価格を決める
価格設定は、必ず「材料費」「諸経費」「販売手数料」、そして自分の利益をすべて含めて考える必要があります。
材料費だけでなく、梱包資材、交通費、撮影に使う小物、制作にかかる時間など、細かいコストも積み重なると大きな金額になります。
さらに、ネットショップや委託販売では必ず手数料が発生します。これを考慮せずに価格を決めてしまうと、「売れているのにお金が残らない」という状態に陥りがちです。
「周りがこのくらいの価格だから」という理由だけで決めるのはとても危険で、自分の活動を苦しくしてしまう原因にもなります。
販売場所によって価格を変えるという選択
委託販売は、実際に作品を見てもらえる大きなメリットがある一方で、手数料が高めに設定されていることが多いです。そのため、委託販売とネット販売で同じ価格にこだわる必要はありません。
委託では少し高めの価格設定にし、ネット販売では標準価格で販売する、といった形で、販売場所ごとに価格を分けるのも十分に現実的な選択です。これはズルいことでも不誠実なことでもなく、かかっているコストが違う以上、自然な考え方だと言えます。無理に価格をそろえようとすると、自分だけが負担を抱えることになってしまいます。
自分のステージに合わせて販売方法を使い分ける販売方法は、活動のステージによって使い分けるのがおすすめです。始めたばかりの頃や、まだ知名度が低い時期は、委託販売とネット販売を併用することで、より多くの人に知ってもらう機会を作ることができます。この段階では、多少効率が悪く感じても、「認知を広げること」に意味があります。
一方で、リピーターや固定ファンが増えてきたら、ネット販売をメインに切り替えていくことで、利益を確保しやすくなります。委託販売は「知ってもらう場所」、ネット販売は「しっかり利益を出す場所」と役割を分けて考えると、無理のないバランスが取りやすくなります。
【ハンドメイド】委託販売とネット販売どっちが正解?現役作家の失敗から学ぶ利益の出し方:まとめ
いかがでしたか?
委託販売とネット販売、どちらが正解かは人によって違います。
- 実物を見てもらいたい、認知拡大、実績を作りたい → 委託販売
- 利益をしっかり出したい、自分のペースで長く続けたい → ネット販売
大切なのは、「売れている感」ではなく「ちゃんと利益が残っているか」を見ることです。この記事が、あなたのハンドメイド活動を長く続けるヒントになれば嬉しいです!

