ハンドメイド盗作問題!どこからが盗作?されたらどうする?

こんにちは。
ハンドメイド作家のすずです。
SNSを見ていると、ハンドメイド界隈でパクったパクられたの騒動をたまに見かけます。
パクっていないのに盗作の疑いをかけられ、怖い思いをした作家さんも中にはいるかもしれませんね。
そこで今回はハンドメイド盗作問題!どこからが盗作?されたらどうする?についてお話します。
盗作の定義
あなたはどこからが盗作だと思いますか?
- 同じパーツを使っていたら?
- 同じモチーフだったら?
- 雰囲気が似ていたら?

う〜ん…
大前提として、アイディアやデザインがありふれた今の時代に、全くの新しいものを作るのはほぼ不可能だと私は思っています。
それはハンドメイドだけでなく、音楽や漫画でも同じです。
クリエイターは必ずと言っていいほど誰かの作品に影響を受け、その世界を知り、自分もその中に入りたいと思ってものづくりを始めています。
それにも関わらず、ド♯とシ♭を使ったらパクリだとか、コマ割りを斜めにしたらパクリだとか、そのレベルのことで盗作だ!と騒いでいるハンドメイド作家さんが多すぎるのです。

毒舌出ちゃってるよ
パーツが市販されているなら被るのは当たり前ですし、同じモチーフも元になる物があるのだから被りますし、雰囲気なんて個人の思い込みでいくらでも似ているように見えてしまうものです。
そして残念ながら、私たち凡人が思い付くようなものは他の誰かがとっくに思い付いて作っています。
「いいものできた!傑作だ!」と思っても、ネットを見てみたら同じようなデザインのものが既にあった…なんてことは作家さんなら経験があるのではないでしょうか。
でもそれって盗作したわけではないですよね?

自分で考えたんだ!
明らかにブランドロゴを模しているだとか、本家と見分けがつかないレベルで何もかもが似ているというわけでなければ、ハッキリと盗作とは言い切れないのが現実です。
ハンドメイドの著作権
著作権は簡単にいうと、「オリジナルで作ったものが他人に盗作されないようにする権利」のことです。
届出は必要なく、作品が世に生み出された時点で著作権が発生します。

じゃあ著作権で守られるね!
そう思うでしょうが、残念なお知らせです。
基本的にハンドメイド作品は著作権で保護されません。

ガーーーーーーーン!
著作権法では、著作物を「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。」と定義しています
作品に関する書籍を出していたり、自分で描いたオリジナルキャラクターをグッズにするなどの、特殊な場合は著作権で保護される可能性が高いです。
ですが、ほとんどのハンドメイド作品は「文芸、学術、美術又は音楽」には当てはまらず、一般的なデザインの範疇に過ぎないため著作権で守ることが難しいのです。
盗作されたら
ここで少し怖い話をしますが、SNSで年1くらいのペースで見るのがこのパターンです。
- 作家Aが「作家Bに盗作されている」と告発
- Bはそんなつもりはなかったと謝罪
- 外野は「全然似てない、Bさん可哀想」とAを叩く
- Aがムキになったり裏アカで暴言、愚痴を吐く
- その裏アカの情報が何者かにリークされ炎上する
- ハンドメイドに興味のないヤジウマも炎上を楽しむ(最悪の場合トレンド入り)
- 今までAをよく思っていなかった人が過去のあれこれを掘り起こし晒し始める
- パニックになったA、さらに墓穴を掘る
- 炎上を見ていた客はAの本性に嫌気が差し離れる
- 最終的にAはアカウント削除、活動停止
これを見てどう思いましたか?
ちなみに作家Aはフォロワーが数万人いる超人気作家、作家Bは数百人の新米作家でした。

ヒェ……
実際のところ素材もデザインも違ったので「雰囲気は…似てる…?」レベルのもので、側から見ればAの被害妄想なのですが、自分の作品になんとなく似ている物があったら盗作?と敏感になってしまう気持ちは同じ作家としてよく分かります。
しかし明らかにデザイン、色、素材、商品説明文も何もかもが似ている…という場合でも、「この人にパクられてます!」と声を上げるのは控えた方が無難です。

どうして?
私も明らかにパクられてるなぁと思ったことはありますが、それを指摘したところでどうなるのか考えてみてください。
もし相手が故意に盗作をしていた場合、反省なんてするはずがありません。
適当にあしらわれブロックされるか、別の作家さんをパクり始めるだけです。
素直に「ごめんなさい、もう二度としません」と謝れる人はそもそも堂々と盗作をしようとは思わないはずです。
対して相手が盗作をしていない、たまたま被ってしまったものだった場合、先程のお話のように声を上げた方が責められることになります。
ファンが離れていくだけでなく、いつか作品を購入したいと思ってくれていたファン予備軍の人まで逃すこととなり、大きな損失を被ります。

じゃあどうしたら…
どうしてもフォロワーの人たちに盗作されたことを知らせたいのであれば、相手を晒し上げるようなことはせずに「私の作品とよく似たものが出回っておりますので、間違えて購入しないようお気を付けください」など、やんわりと伝えるのがいいでしょう。
そもそもの話ですが、ファンは盗作がどうこうとか全く興味がありません。
ファンは他の誰でもない「あなたの作品」が好きなのです。
好きな作家さんの作品を購入することで幸せな気持ちになったり、心の支えにしたり、ハンドメイドに関してはポジティブなことしか考えたくありません。
界隈の炎上を見て気を病んでしまい、「もうハンドメイドの作品何も買いたくない」となってしまった人を今まで何人も見てきました……。
盗作した人された人だけでなく、ハンドメイド界隈全体に悪影響がありますから、告発する前にひと呼吸おいて冷静になってもらいたいです。

忍耐力が試される…
盗作されないために
盗作されないようにするために、私たちができることは
- ラフやデザイン段階のものをアップしない
- 誰にも真似できないくらい技術力を上げる
この2点です。
ラフやデザイン段階のものをアップしない
ラフやデザインを進捗情報としてSNSにアップする行為は、盗作する人にとっては格好の獲物となります。
もしラフを載せるのであれば、完成品と一緒に「ラフはこんな感じで描いてましたよ」といった感じで載せるのがいいと思います。
その業界で名前を知らない人はいないくらいの有名作家さんであれば話は別ですが、作品が出来上がる前にラフを晒すのは「どうぞこれを元に作ってください」と言っているようなものです。
よほどの自信がない限りはやめておきましょう。
誰にも真似できないくらい技術力を上げる
盗作するような人にはハンドメイド愛がありませんから、所詮上辺しか真似できません。
同じ材料や同じ型を使ったとしても、縫製の丁寧さや塗りの繊細さのような技術は決して真似できません。
上辺だけ真似されたとしてもそれはただのパチモンに過ぎませんから、「またつまらない偽物作ってるな」とおおらかな心で見てあげましょう。
あなたがどっしりと構えて売れっ子作家になっていけば、周りのファンたちも盗作する人に対して「この人あの売れっ子作家さんの真似してる」と気付きますし、そうなれば盗作している人はどんどん肩身が狭くなっていきそのうち姿を消していくでしょう。
盗作する人に対してあれこれ言うよりも、ファンを喜ばせることに一生懸命になることが、盗作を遠ざける 1番最適な方法になります。

ポジティブにいこう!
【ハンドメイド盗作問題!どこからが盗作?されたらどうする?】まとめ
いかがでしたか?
ハンドメイドの盗作は非常に難しい問題ではありますが、素敵な作品だからパクられるのです。
「パクられたら一人前」と自信を持ち、盗作する人のことなんて気にせず楽しく活動を続けられるよう頑張りましょうね!